Google Workspace のデータを保持しながら退職処理する方法について紹介します。

目次

  • 退職者のアカウントの削除または停止について
  • 退職者のデータのアーカイブまたは削除
  • 退職者に関連するドキュメントなどのオーナーの変更
  • 退職者からのメールの自動返信の設定
  • 退職者に対するフォローアップ処理

退職者のアカウントの削除または停止について

Google Workspaceではアカウントの状態は、「アクティブ」「停止」の2つの状態があります。
離職した従業員のデータを保持するためのオプション

「停止」の状態では、カレンダーやドライブの情報は削除されず残し続けることができますが、ライセンスが課金され続けてしまいます。

退職者のデータの転送について

停止は上記のように、コストの観点で現実的ではありません。そこで、削除する必要があります。データを移行せずにユーザーを削除すると

  • マイドライブのアイテムすべて
  • メールの中身全て
  • google datastudioのデータすべて

などが削除されてしまいます。そこで転送が必要になってきます。

削除は特権管理者でなくてもできますが、削除時のデータの転送は特権管理者のみが行うことができます。

また、転送するときのファイルの種類も下記の2つから選ぶことができます。

  • 公開されているマイドライブのファイルのみ
  • 非公開のファイルも含む

退職作業として削除する際は、「非公開のファイルを含む」を選択するようにすることを推奨します。

転送先のアカウントの設定について

転送先のアカウントの設定については、転送用の共有アカウントを一つ作成し、その用途で行うことをおすすめします。

というのも、転送された情報は、その人のアカウント名のフォルダとして転送先のアカウントのマイドライブに入ります。

ここが個人アカウントに紐づく時は、その個人の退職時に他の人のファイルも移動する必要があるためです。

以上から、退職者のファイル移行用の共有アカウントはそれ専用のもので作成するようにしましょう。

データの移行自動化する

別の記事で、特権しかできないユーザーのdeleteの処理とデータの処理をスプレッドシートでワンクリックで自動化する処理についても触れたいと思います。

想定するケースとしては、退職処理などの定形作業を派遣社員に切り出しているが、特権管理者権限を割り当てるわけにはいかないので外部化できない課題のケースです。

カレンダーの連続する予定の主催者が退職者で消すことができないケース

退職後のトラブルとしてよくあるのがこの、カレンダーの連続する予定の主催者が退職者で消すことができないケースです。

この場合、特権管理者からカレンダーの予定を削除するようにしましょう。

以上でgoogle workspaceの退職処理にについてのご紹介を終わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。